ゴフルのところは大家族で、実に９人兄弟だったのだ。男６人、女３人で、ゴフルは４男だった。あれっと思ったのは女の名前で、お母さんがアミナンだからなのか、娘は上からアーミッ、アーニ、アニースという名前なのだ。覚えにくいこと極まりない。どうしてそうなったのかは聞けずじまいだったが、チャイラニ、ワヒッ、ムニル、ゴフル、ルトフィ、ユースフという男の名前に比べ、手を抜いたとしか思えない。
さらに言えば、チャイラニの娘はイータプルナマサーリといい、ルトフィの娘はフィータクスマワルダニという。二人とも妹たちとは対極にあるような長い名前を付けているということは、私のような思いがあったのかも知れない。
ひとつお詫びをしておかなければならない。ゴフルの家のある町の名だが、ケチャマタンではないかも知れない。家族の名前を聞くのが精一杯で、町の名前まで気が回らなかったのだ。ガイドブックの地図にも載っていないので、走り書きにあったケチャマタンを一応の名前とさしていただいた。
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