おそらくカシミヤだと思う。肌触りが通常のウールとは違うのだ。触れていてとても気持ちがいい。ただ、タグようなブランドとか素材とかが書いてあるものがないので、確かなことは言えない。
このマフラーはプレゼントとかで貰ったものではない。ある時、「これ使う?」と妻がくれたのだ。それまでもマフラーくらいは持っていたのだが、毎日首に巻いて会社に出かけることはなかった。
パシュミナというネパール産の薄手のマフラーも、訳あって数本持っていたが、手持ちのマフラーともども、安物のたぐいである。
おそらく妻は見かねたのだと思う。そこそこの年齢になって、それなりの身なりをして欲しかったのかなとも思う。貰った当初はそれほど使わなかったし、一本マフラーが増えたくらいにしか思っていなかった。それが今は一番のお気に入りである。ウールのマフラーもパシュミナも引き出しに収まったままだ。今さらながら、良いもののチカラをまざまざと知らされた感じがした。
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