カトマンズに行ったとき、パタンの、由緒正しい寺院の前のおみやげ物屋さんの中でも、ちょっと小ましな店で買ったガネーシャの像である。
その日はお昼前からパタンに入り、ダルバール広場のカフェレストランで昼食をとった後、パタンの町で時間をつぶし、ガイド役のデブさんの自宅に招かれることになっていた。市場を回り、路地をくねくねと歩き、結婚式に出くわし、路地裏の居酒屋で休息をとり、辺りが暗くなり始めたころ、有名なヒンドゥー寺院に行き着いた。

外国人観光客も多いのか、門前にはたくさんのみやげ物屋が立ち並んでいた。そんな中の一軒の店先に小じゃれたディスプレイで飾ってあったのがこのガネーシャ像だ。エンジ色のビロードの上にちょこんと置かれたゴールドの像は、他を圧する存在感だったのである。と言っても当然のことながらゴールド・メッキである、残念。

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