菱屋西の隣町「横沼」から「永和」にかけて懐かしい町並みが見られるというので、友人と一緒に出かけてみた。 横沼はまとまった商店街があるわけではないが、何十年も地域に親しまれてきた店がポツポツと残っていた。下の写真の店は横沼の住宅地の中に、まるで取り残されたように商売をしていた。道路を覆うトタン屋根は陽射しを避けるためのものだろう。ここでも、店のワガママなのか地域の寛容さなのか、道交法は完全に無視されて、私有地と公道の区別もなく当たり前のようにそこに存在していた。急な雨降り時には、雨宿りの場所としては丁度いいのかも知れないが、その他の利用方法は思いつかない。何しろ一般道なのである。この日は、お昼過ぎの時間のせいかお客の姿はなく、店の人を見ることはできなかった。

店の規模や品揃えから判断するに、この商売だけでこの家人が暮らして行けてるとは到底思えない。道交法を無視している割には、おとなしい商売をしているようだ。
そこから少し西に行くと、かつてはそれなりの商店街だった通りに出た。八百屋、和菓子屋、畳屋、米屋などが営業していた。魚屋や肉屋などもあったのだろうが、すでに営業は止めている。営業しているところでも店を切り盛りしているのは年寄りだ。商売を次世代に繋いでいくことは難しいのだろうか。回りに暮らす多くの人々は、この店々がなくなっても何も困らない。クルマもあれば自転車もある。年老いて遠くまでは出かけられない爺ちゃん婆ちゃんに、そのしわ寄せが来るだけだ。

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